UVI社のSynth Anthology 3は132種のハードウェアシンセをサンプリング、3500以上のプリセットを収録したシンセライブラリーです。
様々なシンセサウンドをシンセジャンル別に収録、膨大なプリセットは幅広いジャンルに対応できる内容になっています。
同社からリリースされている「Vintage Vault 4」は実機を再現した音源が多数収録されていますが、Synth Anthology 3は一つのインターフェースにジャンル別に用意されたプリセットを読み込む形なので非常に使いやすく、使いたい音にもすぐに辿り付けます。
- ハードウェアシンセサウンドのライブラリーを充実させたい
- シンセプリセットを増やしたい
- 簡単な操作でシンセを使いたい
- 往年の名機と呼ばれるシンセサウンドを使いたい
2023年8月にSynth Anthology 4がリリースされました!
プリセットの追加や操作画面のリニューアル、エディット周りも強化されており、様々な面で使いやすくて、即戦力として活躍してくれるビンテージシンセライブラリーです。
UVI Synth Anthology 3の特徴・機能
Synth Anthology 3はハードウェアシンセをサンプリングしたシンセライブラリーです。
Oberheim SEMやARP2600などのアナログシンセやSynclavierやFS1Rなどのデジタルシンセ、OB-6、Prophet 6、Minilogueといった往年の名機を使用してサウンドデザインを行い、マルチサンプリングによって膨大なプリセットを収録しています。
概要・主な機能
- 132のハードウェアシンセから作られた3500種以上のプリセットを収録
- ハードシンセのサウンドを誰でも簡単に操作できるように開発
- 一つの統一されたインターフェースでプリセットを読み込んで操作
- MAINとSUB、2つのオシレーター
- エディットページでオシレーターの調整が可能
- LFO・アルペジエーター機能搭載
- 7種類のエフェクト(ビットクラッシャー、イコライザー、コーラス、フェイザー、リバーブ、ディレイ、ドライブ)搭載
- シンセのジャンル別に収録されたプリセットと、楽器カテゴリ別に収録されたプリセットの両方から
- バージョン3になって50以上のハードウェアから542種のサウンドを追加
「Synth Anthology 3」と「Vintage Vault 4」の違い
UVIにはSynth Anthology 3と同様にハードウェアシンセのサウンドを多数収録したVintage Vault 4というライブラリーがあります。
どちらもハードウェアサウンドが鳴らせるライブラリーということで、どちらを買えば良いか迷ってしまう人も多いです。
Synth Anthology 3:一つの音源に豊富なハードウェアシンセサウンドを収録したマルチ音源
この2つのライブラリーの違いは明確にあります。
「Synth Anthology 3」は、
- ハードウェアシンセからデザインされたサウンドを収録してプリセットとして読み込む単体音源
- インターフェースが統一されている
- 音作りは基本的にインターフェースに用意されているコントロールで調整
- プリセットはシンセジャンル、楽器カテゴリ別に収録
Synth Anthology 3は「一つの音源にたくさんのサウンドプリセットが収録されたマルチ音源」というイメージがわかりやすいかと思います。
収録されているカテゴリも「アナログシンセ」や「PCMシンセ」など、シンセのジャンル別で分けられ、固有のシンセ名などは含まれていません。
音作りもFalcon内部にて編集可能ですが、基本的にはサンプリングされた音を鳴らすという使い方。オシレーターを選択して1から音作りをするのには不向きです。
逆に楽器カテゴリに収録されている沢山のプリセットから音を切り替えて探していくような使い方に適していて、ピアノやキーボードサウンドも豊富に収録されています。
Vintage Vault 4:36のUVI製品(単体販売)をまとめたバンドル的な製品
対して「Vintage Vault 4」は、
- UVIからリリースされている36のUVI製品(単体販売)をまとめたバンドル的な製品
- それぞれの音源が元となる実機の音をサンプリングして再現している
- 255のハードウェア電子楽器から800,000以上のサンプルを収録
- トータルで14,000以上のプリセットを収録
- インターフェースは実機をイメージしたもので、製品によってデザインが違う
- サウンドの読み込みは各製品別に収録されているプリセットから読み込む
- 実機同様にオシレーターからサウンドを作り上げられる
という内容です。
Vintage Vault 4のサウンドはそれぞれ単体で販売されているUVI製品をまとめたもので、それぞれが実際に存在するハードウェアシンセをテーマにしたものです。
IK Multimediaの「Syntronik」やArturiaの「V Collection 8」に近い内容です。
アナログシンセをサンプリングしている製品はオシレーターから音作りができる音源もあるので、それぞれのハードウェアシンセがどんな音を出すのか知っている人にとってはVintage Vault 4の方が「あのシンセのあの音」的な探し方や音作りができます。
収録されているサウンドは36のUVI製品がまとまっているので、Vintage Vault 4の方がボリュームもあります。
実機のシンセの名称や特徴などの知識が少ないけどハードウェアシンセの音を使いたい、コストを抑えて沢山のハードウェアシンセのプリセットが欲しい人は「Synth Anthology 3」がおすすめ。
ハードウェアシンセの名称や特徴(アナログシンセやデジタルシンセ、どんな音が出るか)などを知っている人、これから知っていきたい人、本格的なハードウェアシンセサウンドで音作りもしたい人は「Vintage Vault 4」がおすすめだと感じます!
推奨システム環境
【対応OS】
- Mac:Mac OS 10.9 Mavericks 〜 macOS 10.15 Catalina(64bit)
- Windows:Windows 8 〜 Windows 10(64bit)
- 共通:15GBの空きディスク容量、ハードドライブ:7,200回転仕様のHDDまたはソリッドステートドライブ(SSD)推奨、4GB RAMメモリ (大容量のUVIサウンドバンクは 8 GB以上を強く推奨)
【アクティベーション】
- iLok アカウントによるアクティベーション(無料取得、USBキーは必須ではありません)
- 1ライセンスにつき3つのデバイスまで認証可能
【動作環境】
UVI Workstation(無料)3.0.14以降、またはFalcon 2.1.0以降が必要
【対応フォーマット】
Audio Units、AAX、VST、スタンドアロン
【検証済みホスト】
Digital Performer 8以降、Pro Tools 11以降、Logic 9以降、Cubase 7以降、Nuendo 6以降、Ableton Live 8以降、Studio One 2以降、Garage Band 6、Maschine 1 & 2、Tracktion 4以降、Vienna Ensemble 5、Reaper 4以降、Sonar X3、Main Stage 3、FL Studio、Bitwig 1+、Reason 9.5+、MuLab 5.5以降
取り扱いショップ・購入ページ
「Synth Anthology 3」は一つの音源で3500種以上のプリセットを収録したマルチ音源ライブラリー。
Synth Anthology 3があれば多くのハードウェアシンセのサウンドが鳴らせます。
インターフェースも統一されているので操作も簡単。プリセットを読み込むだけですぐに使えます。
筆者はSynth Anthology 3とVintage Vault 4の両方を所有していますが、音色のイメージができている時や似た音色を切り替えて探したい時は「Synth Anthology 3」の方が使い勝手が良く、使用頻度が高いです。
ハードウェアシンセサウンドを充実させたい人にとってはかなりコスパの良い音源です。お得な期間に是非!
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