「Novachord + Solovox」はHammond社が1930〜1940年代に製造した2つの鍵盤楽器を再現したCherry Audio社のソフトシンセです。
どちらも現代のシンセサイザーの先駆けといえる初期の電子楽器でオルガンスタイルリード、とポリフォニックキーボードを再現しています。
オルガンで有名なHammond社が手掛けていることもあり、オルガンの質感が感じられるサウンドが特徴です。
2つの音源はそれぞれ昔の映画のようなレトロな質感を出したいときにピッタリ。
Novachord + Solovoxは、2つのインストゥルメントがバンドルされていながら低価格で購入できるコスパ優秀な音源です。
- レトロなサウンドデザインを作りたい
- 古い映画で鳴っていたようなシンセサウンドを鳴らしたい
- レトロなリードシンセサウンドを鳴らしたい
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Novachord + Solovoxの特徴
「Novachord + Solovox」は、1930年代後半から1940年代初頭にHammond社からリリースされた古いシンセサイザーであるNovachordとSolovoxを再現したバーチャルシンセです。
どちらもレトロな映画で聴いたことがあるような質感が魅力です。
2つのシンセサウンドを復活させるために、Cherry Audioは受賞歴のある開発者とDSPデザイナーのマーク・バートン(MRB)はと協力してサンプリングなしのバーチャルシンセシスで往年の名器を再現しています。
2つのシンセのインターフェース、操作性を再現しつつ、豊富なプリセットとMIDIマッピング機能など現代的な作曲で使いやすいように設計されています。
Novachord
Novachordは1939年から1942年にかけてハモンド社が製造、万国博覧会でデビューした楽器です。
昔の映画などでよく聞かれたノスタルジックでヴィンテージなサウンドを備えており、、シンセサイザー自体が生成する揺れるサウンドが特徴です。
163本の真空管と1,000個以上のカスタムコンデンサを搭載、72鍵のフルポリフォニーとアナログ減算合成の初期バージョンを組み合わせた分周オシレーター・アーキテクチャーを採用してるのが特徴です。
ADSRエンベロープを予測し、共振バンドパスフィルターを使用し、ビブラートユニットを搭載していた設計は後にMoogやARPのポリフォニック・シンセサイザーに採用された設計とよく似ているため影響を与えたと考えられています。
以上のような革新的な機能を備えながら商業的な成功を収めることができずに生産が停止されましたが、実際には有名な時代の音源や映画、テレビなどのサウンドトラックで使用されています。
【実機のHammond Novachord】
Novachordの主な機能
- Solov32のポリフォニックボイス(サンプリングではなくシンセサイザー)
- 低域(400Hz)、中域(800Hz)、高域(2000Hz)で連続的に動作する共振型バンドパスフィルターネットワーク「Three Resonators」を搭載
- トーン・ジェネレーター信号のディープ・トーン設定:1ポール(6dB/オクターブ・スロープ)のローパス・フィルター(固定周波数160 Hz)
- ブリリアントトーン(1極(6dB/オクターブスロープ)ハイパスフィルター、周波数2000Hz固定)
- フルトーン(1極(6dB/オクターブスロープ)ハイパスフィルター、周波数2000Hz固定)トーンジェネレーターの信号の設定です。
- トーン・ジェネレーターのドライ(フィルターなし)信号の振幅をコントロールするフル・トーン(Full Tone)設定
- すべてのフィルターに並列にルーティングされた音色は、処理された後、合成された音色を生成します。
- Attackノブには、SlowからFastまでの7種類のAttack/Decay/Sustainエンベロープがあり、サスティンペダルでリリース(約3.5秒)することができます。
- デプス制御のビブラートは、2つのオプションから選択可能です: ノヴァコードの初期モデルに採用されているVibrato Iと、ノヴァコードの後期に採用されているVibrato IIの2種類から選択可能
- 標準的なノヴァコードのアンプとスピーカーのコンボをエミュレートするRoomとHallアルゴリズムによるリバーブエフェクト
- サウンドデザイン・ディレクターのJames Terrisによる、ベース、キー、パッド、ストリングスをカバーする56種類のプリセット
Solovox
Solovoxは、1940年から1950年にかけてハモンド社で製造された鍵盤楽器です。
ノヴァコードの発振回路と分周回路をベースに、18本の真空管を使ったソロボックスは、ピアノ鍵盤の下に取り付けて、オルガンタイプのリードボイスで補強することを目的とした小型モノフォニックシンセです。
実機は3オクターブのミニ鍵盤と、電子音発生装置、アンプ、スピーカーを収納するトーンキャビネットの2つのユニットから構成されています。
クラビオリンやオンディオリンと同様、ソロボックスは弦楽器、木管楽器、オルガンの音色を出すことができ、1940年代から1960年代にかけて軽音楽で広く使われました。
インストゥルメントにはベース、リード、ストリングス、ウッドウィンズのプリセットがあり、音量、アタック、リリース、リバーブなどのコントロールがシンプル配置されています。
Solovoxの主な機能
- モノフォニックな「キーボードアタッチメント」楽器を忠実にバーチャルでアナログエミュレーション
- ベース/テナー/コントラルト/ソプラノスイッチの組み合わせで、シンセサイザーの映像のように音域をオクターブ単位で設定可能
- ファーストボイスとセカンドボイスの2極バンドパスフィルターは、それぞれ400Hzと800Hzの中心周波数でレベルコントロールが可能
- トーン・ジェネレーター信号のディープ・トーン(1極(6dB/オクターブ・スロープ)ローパス・フィルター、周波数200Hz固定)の設定
- ブリリアントトーン(1極(6dB/オクターブスロープ)ハイパスフィルター、周波数2000Hz固定)
- フルトーン(Full Tone):トーン・ジェネレーターの信号の増幅度を調整します(周波数2000Hz固定)。
- トーン・ジェネレーターのドライ(フィルターなし)信号の振幅をコントロールするフル・トーン(Full Tone)設定
- 調整可能なグライドと固定レートのビブラート
- オシレーターボイスから高調波を除去するミュートコントロール
- 標準的なSolovoxアンプとスピーカーのコンボを再現するRoomアルゴリズム付きリバーブ効果
- 各フィルターの音量設定に反応する真空管の輝き
- サウンドデザイン・ディレクターのJames Terrisによる、ベース、ストリングス、リード、木管楽器に対応した50種類のプリセット
【実機のHammond Solovox】
2つのインストゥルメントには使いやすいMIDIマッピング(プリセットとグローバル)、MIDIコントロールとDAWオートメーションに対応しています。
また、Cherry Audioの人気機能であるFocusズームイン機能やUIズームとリサイズ機能を搭載、ユーザーによるオーバーサンプリングコントロールも搭載しています。
レビュー動画
仕様・システム条件
【Mac】
- Mac OS:macOS 13以降 Ventura対応
- M1サポート(Ultra含む)
- 8GB 以上のRAM を搭載したクアッドコアやM1以降を推奨
- AU、VST、VST3、AAX
【Windows】
- Windows:Windows 7 以降
- 8GB 以上のRAM を搭載したクアッドコアコンピュータを推奨
- VST、VST3、AAX
【共通】
- 64ビット
※システム条件は掲載当時の内容となります。最新の対応状況の情報については販売ページ、メーカーページでご確認ください。
販売ショップ・購入ページ
「Novachord + Solovox」はどちらも現代のシンセサイザーの先駆けといえる初期の電子楽器でオルガンスタイルリード、とポリフォニックキーボードを再現。
古い映画のようなサウンドデザインを作りたいという劇伴やBGM作家の人はチェックしておきたいシンセ音源です。
Cherry Audioは有名なビンテージシンセのエミュレーションを多数行っています。どれもサウンドクオリティからは考えられないような価格で販売されているのでチェックしてみてください。
【画像出典】プラグインブティック