「SPL PQ」はプラグインデベロッパーメーカーPlugin Alliance(Brainworx制作)がリリースしているマスタリング向けパラメトリックイコライザープラグインです。
クリーンな音が特徴である実機のイコライザー「SPL PQ 1540」と「SPL PQ 1544」をモデリングして制作されました。
「SPL PQ」の実機は現在も受注生産されていますが、その価格はなんと100万円以上。
実機の価格は気軽に手を出せる金額ではありませんが、その高額機種をプラグイン化したのが、この「SPL PQ」です。
そもそも「SPL」とは、世界最高クラスのマスタリング機材やハイエンドのオーディオ機器を開発しているドイツのメーカーの名称。
ちなみに、プラグインやオーディオ機器を販売する有名メーカーelysiaは、SPLから独立した会社でもあります。
「SPL PQ」は、SPLの最高峰パラメトリックイコライザーをPlugin Allianceと共同制作しプラグインとしてリリースされました。
- マスタリング向けのイコライザープラグインが欲しい
- 実機をモデリングしたEQプラグインを探している
SPL PQのセール情報
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SPL PQ Mastering Equalizerの特徴
「SPL PQ Mastering Equalizer」は、SPLの「120Vレール・テクノロジー」の技術をベースに作られた、パラメトリックタイプの「デュアルチャンネル5バンドイコライザー」です。
5バンドの帯域に分け、バンドごと2種類のQを切り替えられるため、ターゲットを絞ったブースト&カットが可能。
非常に細かなイコライジングを求められるマスタリング作業に適した機能性を持っています。
数多くのノブがあるので「使いこなすのは難しそう…」と感じるかもしれませんが、操作方法は非常にシンプルです。
基本的な使用法を知れば簡単に「SPL PQ」の特徴を生かしたマスタリングイコライジングが行なえます。
まず、「SPL PQ」の価値を理解するには、実機についても知っておくのも重要。
実機の「SPL PQ」が持つ大きな特徴について触れておきましょう。
実機「SPL PQ」の特徴
実機のSPL PQは一般的なオーディオ機器の約4倍もの電圧(直径120V)で動作し、SPL PQの性能を活かすために貢献しています。
SPL PQに採用されている「レールテクノロジー」はディスクリートアンプの2倍、半導体アンプの4倍の性能で動作し、それよってヘッドルームとダイナミックレンジが広がり、全高調波歪みとノイズを抑制する効果を持っています。
「全高調波歪み」は、まさにその数値が小さいほど「歪み」が小さく、逆に大きければ「歪み」が大きいことを意味します。一般的には「オーディオアンプ」「オペアンプ」「A/Dコンバータ」「D/Aコンバータ」などの性能の指標として用いられることも多いです。
必ずしも数値が小さいほど良い音ということではありませんが、約1~2%程度に抑えられている機種を選ぶユーザーも多いです。
全高調波歪みとノイズを抑制することで、耳が疲れにくくなるというメリットもあります。
また、「SPL PQ 1540」と「SPL PQ 1544」には、高性能オーディオメーカーSPLが誇る「第5世代SUPRAオペレーションアンプ」を搭載。
このアンプは他のSPL製品にも採用されている優秀なアンプです。
プラグイン版に追加されている機能
実機の「SPL PQ」の機能に加え、プラグイン版では下記の機能が追加されています。
- ハイパスフィルター
- ローパスフィルター
- TMTオプション
- ステレオモードスイッチ
- TMTチャンネルのランダム機能
- ミッドサイドモード
- チャンネルリンク
- Auto Listen
- トータルハーモニックディストーションノブ
- モノラルメーカー
- ステレオ幅ノブ(ステレオワイド)
- 出力ゲイン
- イン・アウトプットメーター
- アーティストプリセット
これらはBrainworxプラグインのユーザーであれば馴染みがある「Extra Unit」。
これらの機能が追加されたことによって、マスタリング時に必要なイコライジング以外の作業も行えるのがとても便利です。
▼実機との比較動画
SPL PQプラグインの機能
SPL PQには多くのノブがありますが、中央から左側はLチャンネル、右側はRチャンネルの調整に使うノブなので、EQの操作方法は画面半分を覚えれば良いだけ、と言ってよいかもしれません。
一般的な楽曲の場合はステレオリンクさせて調整すればOKですが、オーケストラなどLRで使われている楽器の特性が大きく異なる場合は、デュアルモードでそれぞれ設定することもできます。
5バンドイコライジング
EQ調整ノブは、LF(低域)、LMF(中低音域)、 MF(中音域)、MHF(中高音域)、 HF(高音域)の5つのバンドに分けられています。
各バンド同士で、重なるように設定することも可能。
また、ON/OFFすることもできます。
それぞれ列ごとに、上から「GAIN」「フリークェンシー」「Q」の調整ノブが並びます。
各ノブは41段階の設定が可能。
Constant QモードとProportional Qモード
SPL PQのイコライジングには、「Constant Qモード」とProportional Qモード」という2つのモードがあります。
コンスタントQモードは、主に「不要な周波数の除去」に使われることが多く、選択した帯域幅はゲインに影響を与えません。
一方、プロポーショナルQモードは、直感的な操作が可能でシェービング向き。帯域幅が広ければゲインは小さく、帯域幅が狭くなるとゲインが大きくなります。
コンスタントQモードは、各帯域の一番下にある左側スイッチをONにしてオレンジ色に点灯させます。
一方、プロポーショナルQモードは右側にあるボタンを押してブルーに点灯させるとONになります。
まずはこのモードの違いは知っておきましょう。
Mid/Sideモード
画面下部にあるMid/Sideモードでは、ステレオイメージのセンターとサイドをそれぞれ分けて調整できます。
サイドのイコライジング効果を保持したまま、センターのボーカルのみを強調したいときなどに活躍してくれます。
過剰な高域・低域の抑制
ギター・シンセ・シンバルなどが密集し、高音域が過剰になっているトラックや、キック・ベースなどがブーミー過ぎるトラックは、インプットエリアにあるローパスフィルターまたはハイパス・フィルターを使って抑制することができます。
トラックの良さは残しながらも、高音域のハーシュネスを回避したり、過剰な低音を抑制してヘッドルームを確保することに繋がります。
TMTテクノロジーで様々なアナログ機器のキャラクターを再現
実機のアナログハードウェアは、厳密にいうと使われている部品に個体差があります。
この差によって、ギターに合う・ベースに合う・ボーカルにフィットする、などの差が生まれます。
もっとも良い組み合わせで作られた音は、独特な響きを持ち、再現が難しいほどの素晴らしいミックスに仕上がる。ということも少なくありません。
「SPL PQ」は、偶然とも言えるようなこの個体差による音質の変化を再現すべく、TMTテクノロジーという技術を採用しています。
モードを変化させることでわずかに異なるキャラクターを生み出せるので、イメージに近い音質に近づくまでモードを切り替えてみてください。
いくつかのアナログ機器を瞬時に入れ替えて試すような贅沢な体験ができます。
低音域をモノラルにするMonoMaker・ワイド感を広げるStereo Width
ローエンドの領域にステレオワイドを適用すると、位相の問題で低音域が弱々しくなる可能性が高くなってしまいますが、このMono Mkaerを使用することで指定した低音域はモノラルで鳴ります。
低域の力強さを失わない状態から、細かな調整を施していくというイコライジングが可能です。
また、Stereo Widthノブでは、ワイド感の広がりを調整できます。このノブの数値はヘルツではなくパーセンテージで、右に回すほどワイド感が強調されます。
音源にもよりますが、広げすぎると逆に迫力がなくなってしまう場合もあるので、多くの楽曲では110~150%程度がよいかもしれません。
A/Bモード・Soloモード
ユーザーインターフェースの上部には、いくつかの設定を聴き比べるための「A/B/C/Dのパターンボタン」と、サイドとミッドのみをモニターできるSOLOモードも搭載しています。
微調整の作業が占めるマスタリング作業において便利な機能なので活用しましょう!
以上がSPL PQの主な機能です。
下記の動画ではSPL PQを使ったマスタリングが見れるので是非チェックしてみてください。
▼DEMO PLAY
仕様・システム環境
【Mac】
- macOS10.10以降。macOS 10.12以降を推奨
- Intelプロセッサ(i3 2.7 GHz以上)、4GB RAM(8GBを推奨)
- スタンドアロン、AU、VST2、VST3、AAXホスト(64ビット)
【Windows】
- Windows7以降。Windows 10を推奨
- Intel(i5)または同等のAMDプロセッサ、8GB RAM(16GBを推奨)
- スタンドアロン、VST2、VST3、またはAAXホスト(64ビットのみ)
- ASIO互換のサウンドカード/オーディオインターフェース
【共通】
- 64ビット
- OpenGL2互換のグラフィックアダプタ
- 490GBのハードドライブスペース
【インストール・アクティベーション】 iLOK(無料)による認証が必要です。
販売ショップ・購入ページ
マスタリング向けのイコライザーは他にもいくつか存在していますが、その作業の難しさからAI搭載の総合マスタリングプラグインなどを使ってイコライジングする人も多いと思います。
そんな昨今ですが「SPL PQ パラメトリックイコライザー」の存在意義はやはり音質特性だと思います。
高品質オーディオメーカーSPLの特性を持った「SPL PQ」だからこそ得られるサウンド感があるので、他の人とは違うサウンドキャラクターを手に入れたいときや、SPLのオーディオ機器のファンの方は是非。
見た目以上に使いやすいマスタリングイコライザーなのでチェックしてみてください▽
- プラグインブティック
- Amazon
- 楽天市場
- メディア・インテグレーション
上記の「Amazon・楽天市場での参考価格」よりも安く買える場合があります。各ショップリンク先で最新価格をご確認ください。
この他のBrain Worx・Plugin Alliance製品はこちらのページでも特集しているので、是非チェックしてみてください。
過去のセール価格
セール履歴
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