Native Instrumentsのウェーブテーブルシンセ「MASSIVE」はEDMやダブステップなどのダンスミュージックの定番シンセとして長い間トップに君臨していた超有名シンセです。
近年は「Sylenth1」、「SERUM」、「Spire」、「VPS Avenger」、「Nexus」といったシンセが続々登場して、ファーストチョイスとはならなくても、まだまだ現役で活躍しているシンセです。
さらに最新バージョンの「MASSIVE X」がリリースされて、新しいフェーズに移行、MASSIVE独自の進歩を進めています。
MASSIVEは発売から時間が経っているのにもかかわらず、現在も根強い人気を持っているソフトシンセです。
MASSIVEのセール情報
- 【プラグイン】Audiority「Pyros」(ディストーション)通常$45
- 【プラグイン】Excite Audio「Bloom Vocal Aether Lite」(ボーカル音源)通常$29
- 購入価格の5%のバーチャルキャッシュ(サイト内で使える通貨)が£(ポンド)でもらえる
- リワードトークン(プリセットやクーポン、バーチャルキャッシュと交換できるポイント)がもらえる
「MASSIVE」は今買っても使える?
MASSIVEは現行のソフトシンセの中では古いシンセです。
他社のシンセがメジャーアップデートをしたり、新しいシンセを発売しているので、現在の制作でMASSIVEがファーストチョイスとして使えるのか気になっている人がいるかもしれません。
個人的な意見ですが、MASSIVEが現在の最先端のダンスミュージックでは使えるのか?と考えると
問題無く使えるが、他のシンセの方がより今っぽい音やプリセットが収録されているのでメインシンセとして、あえて今MASSIVEを選ぶ理由は少ないかもしれない
という印象があります。
ですが、MASSIVEならではの特徴&メリットも数多くあります。
「MASSIVE」のメリット・デメリットについての個人的な見解を下記で触れます。
メリット・優秀なポイント
- 音の太さ・抜けが良い
- GUIがわかりやすく音作りがしやすい
- 使い方のTips動画が沢山出ているから初心者でも使える
- 無料・有料プリセットが豊富
発売から時間が経っていることもあって、Tipsやチュートリアル動画も多く、無料プリセット配布も多いので、1から音作りをしなくてもジャンルに特化した音を使えるのがメリットだと思います。
またベースやリードの太さは、まだまだ健在です。
デメリット・イマイチなポイント
- シンセエンジンが古い
- プリセットが最新の音では無い
- 同じジャンルなら他のシンセの方が良い場合がある
- プリセットブラウザが重い
現行シンセの中で古い分、シンセエンジンも最新のテクノロジーではないため、音質が気になるサウンドもあります。
また、プリセットは豊富ですが最新の音楽に合わせたプリセットは他のシンセの方が充実しているケースもあります。
また、プリセットブラウザの挙動が若干重いので、新しいシンセの方が使いやすい面もあり。
「Sylenth1」、「SERUM」、「Spire」、「VPS Avenger2」、「Nexus4」といったEDMなどダンスミュージック向けのシンセがありますが、中でもSERUMはMASSIVEと同系統のシンセであり、現在は使用人口も多いので、新しくウェーブテーブルシンセを購入するならSERUMの方がおすすめかなと思います。
また、音質面ではVPS Avenger2、プリセットの多さでNexus4など、以前と違ってMASSIVE一択という感じは少なくなってきています。
MASSIVE Xとの違い
MASSIVEの後継シンセとして新しく登場したMASSIVE Xですが、実際に使ってみると
- MASSIVEとは別物シンセ
- 音の太さ、音質は良い
- 自由なルーティング、音作りができる(モジュレーション部分は特に強い)
- プリセットがまだ少ない
- シンセ初心者にはとっつきにくくて挫折してしまいそう
という印象です。
MASSIVEを正統に引き継いだシンセではなく、新しく生まれ変わったシンセという感じです。音もMASSIVEの売りだったギラギラしたベースやリードといったEDM、ダブステップ特化で使える音というよりも、様々なジャンルに対応できる柔軟な音作りをサポートする懐の深いシンセになっています。
そのため、シンプルにパっと聴いてジャンルが想像できる音は少なく、シンセ初心者にとってはとっつきにくいと感じたり、見た目的に複雑に感じてしまいそうかなと思いました。
EDMなどBIGROOM的なサウンドを簡単に鳴らしたいという人は上述したような別のシンセの方が合っているかなと思います。
また、近年のNative Instrumentsは全体的な方向性がシネマティックサウンド、劇伴、映像作品作りをテーマにしたサウンド傾向にあるように感じるので、MASSIVE Xもジャンルに特化したシンセというより幅広い曲で使える自由度を意識した設計になっているように感じます。
まだ新しいシンセなのでプリセットやエクスパンションが少ないのも、上記のように感じる理由かもしれません。プリセットやエクスパンションでガラりと方向性が変わることもあるので今後に期待です。
MASSIVE用プリセット
MASSIVEは、本体に予め収録されているプリセットだけでなく、プリセットを追加することも可能です。
無料で配布されているものもあります、各プラグインメーカーがサウンドデザインしたプリセットも数多くリリースされています。
この項目では有料プリセットの一例をご紹介していきます。
Neon City Synthwave
「Neon City Synthwave for Massive」は、プリセットを数多くリリースしているThe Tone Foundry社が手掛けたプリセットで、1980年代のシンセウェーブに特化したサウンドが収録されています。
ベース、リード、キー、パッド、FXなど、シンセウェーブ系の楽曲を作りたいときにおすすめです。
【価格】42.90ドル
>> 販売ページへ
MASSIVEの購入先・価格
MASSIVEをお得に購入するなら単体よりもバンドルがおすすめ
「MASSIVE」と「MASSIVE X」は、ともに単体でのセールは少ないです。
また、リリースから年月が経っているMASSIVEを単体で定価で購入するよりもMASSIVEも収録されているバンドル「KOMPLETE 14 SELECT」がおすすめ。
KOMPLETE 14 SELECTは、
- KOMPLETE 14の低価格版:販売価格28,400円(税込)
- 16種類のインストゥルメントやシンセが収録されている※個別で購入すると204,300円相当の製品が収録
- KOMPLETE 14 SELECTからKOMPLETE 14やKOMPLETE 14 ULTIMATEへ割引価格でアップグレードできる
というもので、低価格版ではありますがDTMをこれから始めようと考えている人にとってはインストゥルメント、エフェクトなど充実した内容で音楽制作に使えます。
また、MASSIVEを持っていればMASSIVE Xがクロスグレード価格で買えるのでお得です。
「KOMPLETE 14 SELECT」の収録製品
KOMPLETE 14 SELECTはKOMPLETE 14の中で、価格が抑えめなグレードです。
その上、MASSIVEの他にアナログモデリングのモノシンセMONARKやKONTAKT 6のアップライトピアノやエレピ、オルガン、ドラム、パーカッション音源、さらにエフェクトプラグインやプリセットを多数収録したエクスパンションなど、かなりお得感のあるグレードです。
シンセ
MASSIVE以外のシンセもかなり使えるものばかり。特にMONARKはMASSIVE以上に図太いリードシンセやベースシンセが作れます。
- MASSIVE:ファットなベースや鋭いリードが特徴、1300種類のサウンドプリセット収録
- MONARK:アナログシンセをモデルしたモノシンセ
- REAKTOR PRISM:音作り無限のユニークなポリフォニックシンセ
- REAKTOR FACTORY SELECTION:DSPラボで開発されたシンセコレクションを収録
KONTAKT 7 音源
Native Instrumentsが誇る最強サンプラー「KONTAKT 7」の音源も収録。
KONTAKT 7にデフォルトで収録されている音源以外も入っていて、どれも使えるものばかりです。
- ETHEREAL EARTH:アコースティックサウンドにシンセなどをテクスチャーした音源
- HYBRID KEYS:ピアノ、マレット、キーボードサウンドに独特のエフェクト処理をミックスしたサウンド
- RETRO MACHINES MK2:16種類のアナログシンセをサンプリングした音源
- SCARBEE MARK I:70年代のエレクトリック・ピアノをサンプリング
- SCARBEE RICKENBACKER BASS:Rickenbacker® 4003をサンプリングしたRickenbacker®公認製品
- THE GENTLEMAN:ビンテージアップライトピアノをサンプリングしたピアノ音源
- VINTAGE ORGANS:5つのオルガンをサンプリングした音源
- WEST AFRICA:西アフリカのパーカッションやメロディックインストゥルメントをサンプリングした音源
- DRUMLAB:アコースティックドラムとエレクトリックドラムを組み合わせて使えるドラム音源
- KONTAKT FACTORY SELECTION:KONTAKT FACTORYの中から厳選したインストゥルメントを収録したライブラリー
ただし、KOMPLETE 14 SELECTにKONTAKT 7は収録されていないので、無料で使えるKONTAKT 7 PLAYERを利用しましょう。
エフェクト
エフェクトはリバーブ、ディレイ、フェイザー、バスコンプと便利なプラグインが収録されています。
- RAUM:万能型リバーブ
- PHASIS:定番フェイザーサウンド、プリセットも豊富で使いやすい
- REPLIKA:2基のディレイを備えたデジタルディレイ
- SOLID BUS COMP:SSLバスコンプをモデリングした万能バスコンプ
エクスパンション
エクスパンションはMASSIVE、MONARK、MACHINE、BATTERYといたNI製品のプリセットやオーディオサンプル、パターンを収録している製品です。
- DEEP MATTER:ベルリンテクノをイメージしたサウンド・プリセットを収録
- LILAC GLARE:エレクトリックR&Bをイメージしたサウンド・プリセットを収録
- SOLAR BREEZE:アコースティックとエレクトロニカを融合したインディーエレクトロニカをイメージしたサウンド・プリセットを収録
- TRUE SCHOOL:ビートメイクに役立つオールドスクール、ニュースクール両方を融合したサウンド
- VELVET LOUNGE:フューチャーソールをイメージしたサウンド・プリセットを収録
【販売価格:¥28,600(税込)・アップグレードバージョン:¥14,200】
MASSIVE・MASSIVE Xが含まれているバンドル
●「KOMPLETE 14 SELECT」 28,600円(税込) ※MASSIVE Xは未収録
●「KOMPLETE 14 STANDARD」 85,900円(税込)
●「KOMPLETE 14 ULTIMATE」 171,800円(税込)
●「KOMPLETE 14 ULTIMATE Collector’s Edition」 257,800円(税込)
KOMPLETE 14へのアップデートチェックリスト
NI製品や過去のKOMPLETEシリーズを所有している場合、アップデート価格でKOMPLETE14が購入できます。
NI製品からKOMPLETE14へのアップデートやアップグレード対象の製品がこちらです。
アップグレード/クロスグレード対象 | ||||
---|---|---|---|---|
所有プロダクト | K14 S | K14 | K14U | K14U CE |
KOMPLETE AUDIO 6 Collection | ○ | ○ | ☓ | ☓ |
KOMPLETE KONTROL A-Series Collection | ○ | ○ | ☓ | ☓ |
KOMPLETE KONTROL S-Series w/ KOMPLETE Select | – | ○ | ○ | ☓ |
KOMPLETE SELECT and 11-13 SELECT | – | ○ | ○ | ☓ |
KOMPLETE 2-7 | – | ○ | ☓ | ☓ |
KOMPLETE 8-12 | – | ○ | ○ | ○ |
KOMPLETE 8-12 ULTIMATE | – | – | ○ | ○ |
KOMPLETE 13 | – | – | ○ | ○ |
KOMPLETE 13 ULTIMATE | – | – | ○ | |
KONTAKT 1-6 | – | ○ | ○ | ☓ |
MASCHINE MIKRO MK3 Collection | ○ | ○ | ☓ | ☓ |
MASCHINE Controller w/ MASCHINE 2 Software & KOMPLETE Select | – | ○ | ○ | ☓ |
Symphony Series Collection | – | ○ | ○ | – |
Symphony Series Essentials | – | ○ | ○ | – |
K13 S= KOMPLETE 14 SELECT
K13 = KOMPLETE 14
K13U = KOMPLETE 14 ULTIMATE
K13U CE = KOMPLETE 14 Ultimate Collector’s Edition
※データ参照:native-instruments.com
プラグイン仕様
MASSIVE
- Mac:macOS 10.13、10.14、 10.15 または 11.2(最新アップデート)
- Windows 10 (最新Service Pack)
- Intel Core i5 または同等の AMD CPU、4GB RAM
- プラグインフォーマット:VST・AU・AAX
MASSIVE X
- Mac:macOS 10.14、 10.15 または 11.2(最新アップデート)
- Windows 10 (最新Service Pack)
- Intel Core i5 または同等の AMD CPU、4GB RAM(6GB推奨)
- プラグインフォーマット:VST・AU・AAX
まとめ・販売ショップ
MASSIVEとMASSIVE Xの通常価格は、
- MASSIVE:20,100円(税込)
- MASSIVE X:26,800円(税込)
なので、セール期間を除き、通常価格で単品で購入するのは少々勿体ないです。
定番かつ使いやすいソフトシンセなので、セール開催中には是非ゲットしておきましょう▽
>> セールページへ
また、単体で購入するよりも「KOMPLETE 14」のような全部入りバンドルを購入する方がMASSIVEシリーズを含む多くのシンセやエフェクトが割安で手に入るのでバンドル版での入手がおすすめです。
KOMPLETE 14 SELECT(¥28,600税込)はMASSIVEを収録していることに加え、MASSIVE Xをクロスグレード価格20,100円で購入できるのでお得です。