SPITFIRE AUDIOの「Originals Mrs Mills Piano」は、英国のAbbey Road Studioが所有している1905年製のSteinway Vertegrandをサンプリングしたピアノ音源です。
このピアノはBeatlesを始め、Abbey Road Studioでレコーディングを行ってきた数々のアーティストの名曲で実際に使用されてきた名機と言われています。
Beatlesの名曲「Penny Lane」でも使用されたと伝えられており、この楽曲からもわかる通り明るく独特なアタック感を持ちながら、どこか哀愁を感じさせる音色が特徴です。
驚きなのは、この素晴らしい音色のピアノ音源が常時$29で販売されているということです。
サウンドキャラクターが濃いのでどんなジャンルにもフィットするわけではありませんが、「価格が高いほど上質なピアノ音源」というイメージを大きく覆してくれる素晴らしいピアノ音源となっています。
- PUBやBARなどでの陽気な雰囲気の楽曲の制作に
- ややレトロな質感のピアノを使いたいとき
- 哀愁を感じさせたい曲のピアノに
セール情報
Originals Mrs Mills Pianoの特徴
- ポップスで最も愛されたピアノと呼ばれるAbbey Road Studio所有のSteinway Vertegrandをサンプリング
- 5つのプリセット、6つのコントロールを搭載
- 8段階のダイナミックレイヤーを収録
- 「AKG D19」や「J37 TAPE MACHINE」などのヴィンテージ機材を使用し、1960年代のサウンドを再現
- NKS対応
サンプリングに使用されたピアノがSteinway Vertegrandであるにも関わらず「Originals Mrs Mills Piano」という名称でリリースされているのには理由があります。
アビーロードスタジオ所有のこのスタインウェイ ヴェルトグランドは、1960年代に活躍したホンキートンクピアニスト Mrs Mills(ミセス・ミルズ/グラディス・ミルズ)に敬意を表して「ミセス ミルズ ピアノ」と呼ばれるようになりました。
Mrs Millsは、当時数多くのレコードをリリースした英国人ピアニストで、ストライドピアノの奏法を使用し、音楽ホールなどで人気の曲を数多く演奏した方と伝えられています。
Mrs Mills Pianoは、ラッカー塗装されたハンマーによって明るいサウンドが特徴で、当時のパブやパーティーなどでシンガロング曲の伴奏で演奏されたような独特の音色を再現しています。
Abbey Roadスタジオ「Studio Two」で収録
「Originals Mrs Mills Piano」はアビーロードスタジオの「Studio Two」でサンプリング収録されています。
このスタジオは、ソロピアノのレコーディングから小規模のオーケストラなど様々なプロジェクトで使用され、このスタジオの独特の響きを好むアーティストも多いそうです。
現代の有名アーティストでは、MUSE、Ed Sheeran(エド・シーラン)、THE 1975、Adele(アデル)、Kanye West(カニエ・ウェスト)、Noel Gallagher(ノエル・ギャラガー)、George Ezra(ジョージ・エズラ)などがいます。
古くは、Beatles、Pink Floydなどもこのスタジオを使用しています。
ビンテージ機材を使用し、1960年代のサウンドを再現
「Originals Mrs Mills Piano」は、Mrs Millsが活躍した1960年代の音色を再現するために様々なビンテージ機材を使用し、当時のサウンド感を忠実に再現。
AKG D19のマイクや、テープマシン「J37 Tape Machine」、真空管マイクプリアンプ「REDD.47 Pre Amp」、プレートリバーブ「EMT140」などを使用し、当時のサウンドの再現を実現しています。
各コントロールパラメーターの内容
「Originals Mrs Mills Piano」には、「Close」「Clean」「All Together」「1968」「Distant」のプリセットが収録。
サウンドは下記の各パラメーターで調整します。
- Close:ドイツ製ヴィンテージバルブマイク「Neumann U67」のペアをサウンドボードの前面に配置。広がりとクリスピーな明瞭なサウンドが特徴
- Room:Abbey Road Studio Twoの温かみのある響きを、間隔を空け無指向性コンデンサーマイクペアを配置し収録。アンビエントな自然な響きが特徴
- Vintage:60年代のアビーロードレコーディングを再現。希少なAKG D19マイクをピアノ中央の弦の上に配置。REDD.47マイクプリ、J37テープマシンを使用し録音したサウンド
- Reverb:1950年代のEMTプレートリバーブを再現・調整するパラメーター
- Tightness:サウンドのタイトさを調整
- Hammers:ピアノのハンマー音のレベルを調整
- Pedal:サステインペダルのノイズレベルを調整
使い方・操作概要
SPITFIREの公式ビデオでは、「Originals Mrs Mills Piano」のコントロール・調整方法について解説されているので参考にしてみてください。
実機の「Originals Mrs Mills Piano」が使用された楽曲
冒頭でも少し触れましたが、Beatlesの楽曲「Penny Lane」ではピアノとエレピが使用されており、ピアノはアヴィロードスタジオにあったこの「Steinway Vertegrand」が使用されたと言われています。
「Penny Lane」を聞いてみると、確かに「Originals Mrs Mills Piano」の音色と非常に似ているのがわかります。
「Penny Lane」だけでなく、他の有名アーティストの作品でも使用されてきたこのピアノをプラグイン化したのが「Originals Mrs Mills Piano」です。
楽曲を制作する際、これらの有名曲のような質感を取り入れたいときには是非使ってみてください。
仕様・システム条件
【MAC】
Mac OS X 10.15 to OS 13
Minimum: 2.8GHz i5 minimum (quad-core), 8GB RAM
Recommended: 2.8GHz I7 (six-core), 16GB RAM
Both Intel and Apple Silicon/ARM are supported
32-bit systems are not supported【WIN】
Windows 10 or Windows 11 – (Latest Service Pack, 64-bit)
Minimum: Intel 2.8 GHz i5 (quad-core) or AMD Ryzen 5, 8GB RAM
Recommended: Intel Core i7 6th gen and later or AMD Ryzen 7, 16GB RAM
32-bit systems are not supported
※システム条件は掲載当時の内容となります。最新の対応状況の情報については販売ページ、メーカーページでご確認ください。
まとめ
「Originals Mrs Mills Piano」は、キャラクターが濃い独特な響きを持っていますが美しく存在感のあるサウンドが魅力です。
この時代を舞台にした映画や映像用の楽曲を制作するときにはファーストチョイスにしてもよいかもしれません。
低価格ながら本当に素晴らしい音源なので是非一度体験してみてください▽
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