Image‑Line「FL CLOUD」は、DAWソフト「FL Studio」のトライアル版と有名プラグインメーカーのプラグインが使えるサブスクリプションサービスです。
この月額会員制サービス「FL CLOUD」には、FREE版(無料)、Plus版(月額1,699円)、PRO版(月額3,425円)の3プランが用意されており、FREE版は完全無料で使用可能。
このFREEプランではプラグインメーカー各社の製品から選抜された10種類のプラグインが使用できます。
この10製品は、FREEプランを利用する際にダウンロードできる「FL STUDIO」のデモ版での使用はもちろん、一部のプラグインを除き、他のDAWソフトでも一定期間使用できるというありがたいサービスとなっています。
要約すると「FL CLOUD FREE」に登録することで有名メーカーのプラグイン10製品が使えるという驚きのサービスというわけです。
FREEプランは一定期間を経過しても課金されるようなことはなく、クレジットカードなどの登録も不要。
課金することなくFREEプランの会員として継続できます。
仕様変更や使用規定の変更により、「FL STUDIO TRIAL版」以外のDAWでは使用できなくなったり、時間の経過と共にFREEプランで使えるプラグインのラインナップが入れ替わることもあるかもしれませんが、次の項で挙げる10製品を使用できます。
FL CLOUDフリー版で使えるプラグイン
現在、「FL CLOUD FREEプラン」で使えるプラグインは下記の10製品です。
全10製品の合計価格は501.4ドル。日本円で約71,000円ものプラグインが無料で利用できます。
- Ignition Keys / Native Instruments(定価 $49)
- Ozone Elements / iZotope(定価 $49)
- Super VHS / Baby Audio(定価 $52)
- UVI Workstation/UVI(フリーウェア)
- Model D / UVI(定価 $49)
- MVibratoMB / MeldaProduction(定価 $43)
- Heat 2 / W. A. Production(定価 $49.5)
- ComBustor / W. A. Production(定価 $24.90)
- FirePresser / United Plugins(定価 $109)
- Mirror / United Plugins(定価 $76)
Ignition Keys / Native Instruments
「IGNITION KEYS」は、POPS系楽曲の制作に適したサウンドを収録したPLAY SERIES音源です。
華やかなキーボードサウンドやピアノ、オルガン、シンセリード、ハイブリッドパッドなど150種類のプリセットを収録。
トレンドを意識しつつレトロスタイルのサウンドも充実しています。
Ozone Elements / iZotope
「Ozone Elements」(11)は、今や知らない人はいない言っても過言ではないマスタリングソフトの代表格です。
エントリー版にあたるバージョンですが、このエディションでも十分マスタリング作業を完了させられます。
まだOzoneを使ったことがない場合は、これを機に是非使ってみるのがおすすめ。
Super VHS / Baby Audio
「Super VHS」は、1980年代風なローファイサウンドを再現するためのマルチFXプラグインです。
6つのワンノブエフェクトで調整できる使いやすさも魅力。
サチュレーター、リバーブ、ピッチシフトなどのエフェクトを搭載し、ローファイ系の加工や心地よい歪みなど印象的なサウンドを加えてくれます。
UVI Workstation
「UVI Workstation」は、UVI製品を使用する際に使用するプレイヤーです。
Kontakt Playerを使ったことがある方ならわかりやすいと思いますが、まさにUVI版のKontakt Playerと言ってもいいと思います。
以前から無料で使えるフリーウェアなので、FL CLOUD FREEのラインナップの一つに並べられているのは少し違和感がありますが、次の項目で取り上げるピアノ音源を使用する際に必要なのでリストアップされているのかもしれません。
Model D / UVI
UVI「Model D」は、コンサートグランドピアノ Model Dをサンプリングしたピアノ音源です。
メーカーはサンプリングに使用したピアノの機種名を明言していませんが、Steinway & SonsのD-274だと個人的には思っています。
レスポンスが良く、素直かつパワフルなサウンドで多くのジャンルで使いやすいピアノ音源です。
注意点として、すでにUVI Workstationで使用している製品がある場合、FL CLOUD FREEを介した「Model D」を使用できない可能性が高いです。既存の音源の使用に支障が出る可能性もあるので、この場合「Model D」のインストールを避けた方がいいかもしれません。
MVibratoMB / MeldaProduction
「MVibratoMB」は、ビブラートエフェクトにトレモロを組み合わせたエフェクトプラグインで、ハモンドオルガンで有名なレスリースピーカーの2スピーカーロータリーシミュレーションのような効果を得られます。
ギターやシンセなど様々な楽器にロータリーエフェクトを適用でき、幻想的でメロウな響きを与えたいときや、ユニークな音作りをしたいときにもおすすめです。
Heat 2 / W. A. Production
「Heat 2」は、搭載されている10種類のディストーション/サチュレーターから2つを選び、ファズサウンドをデザインするエフェクトプラグインです。
ボーカル、ベース、ドラムなど各種楽器に繊細なハーモニクスや強烈なディストーションなど様々な種類の歪みを与え、サウンドに存在感を加えられます。
ComBustor / W. A. Production
「ComBustor」は、コンプレッサーの効果を持ちながら、5種類のサチュレーションも搭載。
ベースにハーモニクスを加えたり、パーカッションやボーカルに微細なサチュレーションを加えるなど、各トラックをコンプレッシングしながらも音色に個性を与えてくれます。
FirePresser / United Plugins
「FirePresser」は、象徴的なアナログコンプレッサー4種類のサウンドを再現したコンプレッサープラグインです。
4タイプのコンプを直列に繋ぎ、アナログコンプの心地よいサチュレーションを加えたサウンドメイクが可能。
深みのあるサウンドへと導いてくれます。
Mirror / United Plugins
「Mirror」は、オーディオを先読みし、逆再生させる世界初のリバースネガティブディレイプラグインです。
例を挙げると、スネアが鳴る直前にスネアのリバース音を加える。といった効果を与え、一般的なリバースエフェクトとは少し異なる働きをしてくれるのが特徴です。
オーディオサンプルが一部付属
無料で使えるFL Studio上で、FL CLOUDのオーディオサンプルが使用できます。
有料プランの2コースでは制限なく使用可能。フリー版では使えるサンプルに制限ありますが、FL Studio上でオーディオサンプルを使ったトラックメイクをすぐに始められます。
ダウンロードページ
FL CLOUDで提供されている製品のダウンロード及び使用には、FL CLOUDへの登録が必要です。
ダウンロード・インストールまでの手順
下記の画像の赤枠内にある「Download FL Studio」をクリックし、インストールファイルをダウンロードします。
インストール後、FL Studioを開くとユーザーログイン及びユーザー登録が促されます▽
ユーザー登録し、ログインすることで「FL Studio」のデモ版を試用できるようになります。
10種類のプラグインをインストールするには、まずGUIの左上にある「TOOLS」をクリックします。
クリックするとプラグインのインストール画面が表示されます。
ウインドウ右側に表示される「Install」をクリックするとインストールされます。
「Ozone Elements」と「Ignition Keys」は、シリアルコードが発行されるので、Native InstrumentsのNative Access上にシリアルコードを追加し、インストールを行う形となります。
これで一部のプラグインを除き「FL Studio」以外のDAWでも使用できるようになります。
また、補足として「FL Studio」をインストールする際に「FL CLOUD」というソフトが同時にインストールされ、「FL CLOUD」のみを単体で起動することも可能です。
いつまで使えるの?
FL Cloud Freeは、あまりにもお得なサービスなので、Free版で使えるプラグインはずっと使えるのか?という疑問を本国メーカーに問い合わせたところ、「FL Studioユーザーは半永久的に使用可能」との回答が得られました。
「FL Studio Trial版」のみを利用する場合でも10製品のプラグインは使用できるとのこと。
現在のところ、一部のプラグインを除き「FL Cloud Free」に収録されているプラグインは別のDAWでも使用できましたが、時間の経過と共に制約があるかもしれません。予め理解しておいてください。
また、現在のラインナップがFL Studio Trial版で半永久的使用できるかは明確に提示されていませんが、FL Cloud Freeでは「10製品が無料で使える」という前提とのこと。
現在のラインナップも当面は無料で使用できるようなのでチェックしてみてください▽
FL Studio TRIALは、起動時に選択するEditionと機能的に同等です。FL StudioをTrialモードで使用する場合の主なポイントは以下の通りです
プロジェクトの保存 - Trialモードでもプロジェクトを保存することができます。 プロジェクトの再開 - ただし、FL Studioを購入するまで、保存したプロジェクトを再開することはできません。
Trialプラグインの制限 – 購入したEditionに含まれていないインストゥルメントやエフェクトがプロジェクトに含まれている場合、それらのプラグインを別途購入するか、Editionをアップグレードする必要があります。
プレースホルダーの置き換え: この状態でプロジェクトを開くと、足りないプラグインはプレースホルダーに置き換えられます。Wrapperウィンドウのタイトルバーには、プラグイン名の後に「(trial)」と表示されます。
FL Studioトライアル版の他の全ての機能は、完全にアンロックされています。これは、シグネチャー・バンドル+全てのプラグインと同等です。トライアルプロジェクトを保存する前に、.wav、.mp3、.ogg、または.midファイルにレンダリングできることを覚えておいてください。【トライアルプラグインを含むプロジェクトの保存】 プロジェクトが保存され、トライアルモードのインストゥルメントやエフェクトプラグインが含まれている場合、次にプロジェクトを開くと、トライアルプラグインは空のチャンネル/スロットに置き換えられます。プロジェクトを開く前に購入し、ロックを解除した各トライアルプラグインは、最初に保存した通りに動作します。 【注意】トライアルプラグインを含むプロジェクトを開いてから保存し直すと、これらのプラグインの設定は失われます。試用版プラグインのロックを解除するには、Image-Lineストアでご購入ください。購入後は、最初に保存したプラグイン設定でプロジェクトを続行することができます。
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