「Syntronik」は2017年にIK Multimediaからリリースされたヴィンテージシンセをサンプリングした音源で、2021年11月に「Syntronik 2」としてバージョンアップされリリースされました。
ヴィンテージシンセ系モデリング、サンプリングプラグインには、
- Arturiaの「V Collection」 や「Analog Lab V」
- UVI「Falcon3」の「Vintage Vault 4」や「Synth Anthology 4」
などがありますが、「Syntronik 2」は、Moog、Oberheim、Sequential Circuits、ARP、Roland、Yamahaといったメーカーの名機と呼ばれるシンセサイザーマシンを最大34機種・5,500種類以上のプリセットが収録されています。
高いサンプリングやモデリング技術を持つIK Multimediaならではの正確なサウンド再現によって説得力のある音に仕上がっています。
この記事は「Syntronik 2」の最新セール情報やフリー版の入手方法、シンセの特徴をまとめています。
セール情報
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Syntronik2のラインナップ・各エディションの価格
「Syntronik2」のラインナップは、
- Syntronik MAX v2:Syntronik 2からさらにシンセ、プリセットを追加した最上位版
- Syntronik 2:スタンダード版
- Syntronik 2 CS:無料で使えるバージョン
という3つが用意されています。
「Syntronik2」では前バージョンの「Syntronik」、「Syntronik Deluxe」のシンセも利用できます。
「Syntronik MAX v2」インストゥルメント・プリセットがさらに充実した最上位版
「Syntronik 2」のインストゥルメントをさらに充実させたのが「Syntronik MAX」です。34種類のシンセに5,500種類のプリセットを収録したフルパッケージ版です。
200GBのサウンドコンテンツを含む「Syntronik 2」のフルパッケージという内容なので、ビンテージシンセモデリングのソフトシンセをまとめて手に入れたい人にピッタリ。
- 34機種のビンテージシンセ・マシン
- 5,500種類以上のプリセット収録
- 38のエフェクト
- 価格:€399.99
「Syntronik 2」スタンダード版
「Syntronik 2」は54種類のシンセからサンプリングしたものにIK multimediaのモデリング技術をかけ合わせたハイブリッドシンセです。
- ビンテージシンセやストリングマシンをサンプリング
- アナログ回路のゆらぎを再現してくれるIK multimedia独自の DRIFT™ 技術搭載
- 豊富なプリセット
- 4パートのマルチティンバー化/スプリット機能、アルペジエーター搭載
- アナログフィルターモデリングに加えてモダンなデジタルフィルターも搭載、自由に組み合わせ可能
- 71種類のエフェクターから5つまで同時使用可能
- 同音連打を自然に表現するラウンドロビンは100,000サンプル以上収録
- GUIがわかりやすい
- 同社のSampleTankの拡張音源としても使える
といった特徴のシンセです。
GUIも見やすくインストゥルメントを切り替えても基本的な操作やパラメーターの位置が変わらないので音作りが苦手な人でも安心ですし、プリセットも豊富なので様々な音がすぐに鳴らせます。
- 22機種のビンテージシンセ・マシンからサンプリング
- 80GBのサウンドライブラリー収録
- 4,000以上のプリセット収録
- 38のエフェクト
- 価格:€299.99
「Syntronik 2 SE」※統合されました
「Syntronik 2 SE」はSyntronik 2を低価格で使えるエントリー版です。
11機種のシンセと1000種類のプリセットを13GBのライブラリーに収録しています。
- 11機種のビンテージシンセ・マシンからサンプリング
- 1,000種類以上のプリセット収録
- 38のエフェクト
- 価格:€149.99
無料で「Syntronik 2」が体験できる「Syntronik 2 CS」
「Syntronik CS」は「Syntronik 2」の無料版です。
サウンドは「Syntronik 2」に収録されているシンセの厳選した100種類のプリセットが収録されています。
さらにエディット機能やレイヤー、アルペジエーター、38種類のエフェクトといった「Syntronik 2」と同等の機能を備えています。
ただし、収録されているプリセットは音域範囲が狭く設定されていたり、同音連打を自然に表現するラウンドロビン用のサンプル数が制限されています。
- 100種類のプリセット収録
- 価格:無料
>> ダウンロードページ
Syntronik Freeの入手方法・インストール
「Syntronik CS」はIK Product Managerというアプリケーションで行います。
IK multimediaの「Syntronik CS」ダウンロードページから所有しているマシンOSに合わせたバージョンのIK Product Managerをダウンロード
※事前にIK multimediaのアカウントを作っておくとスムーズです。
インストールが終了したらIK Product Managerを立ち上げ、IK multimediaのアカウント(ユーザー名・パスワードを入力)
ログインが済んだらIK Product Managerのメイン画面に切り替わるので、そこに表示されている「Syntronik CS」をインストールして完了。
>> IK Product Managerの詳細ページはこちら
主な収録シンセ
「Syntronik 2」はビンテージシンセをサンプリングしています。収録されているシンセはどれも名機と呼ばれるシンセ・マシンばかり。GUIも実機をイメージしていて親しみやすいです。
Minimod モデル
現代のベースサウンドやリードサウンドの基礎となっていると言っても過言ではないMinimoog Model D、Modular Moog、Moog Voyagerをモデリングしたインストゥルメントです。
OXa モデル
Oberheim OB-X、OB-Xaをモデリングしたインストゥルメントです。Oberheimならではのフィルターユニット、クロスモジュレーション機能を搭載。ピッチのモジュレートが秀逸です。
J-8 モデル
Roland Jupiter-4、Jupiter-6、Jupiter-8をモデリングしたインストゥルメントです。日本発のポリシンセとして今も愛されている名機のサウンドが鳴らせます。中でもユニゾンサウンドは太くて現代のモダンシンセにも受け継がれています。
Pro-Vモデル
Sequential Circuits Prophet-10、Prophet-5といった現代でも人気の高いシンセのモデリングです。音の太さ、柔らかさがあり様々なヒット曲で聴いたことがあるシンセサウンドが収録されています。
V-80 モデル
Yamaha CS-01II、CS-80、GX-1をモデリングしたインストゥルメントです。YAMAHAのフラグシップシンセとして愛されたCS-80はアナログならではのパワーとクリアさを持ったシンセです。
Harpy 260 モデル
スター・ウォーズのR2-D2のサウンドで有名な「ARP 2600」をモデリングしたセミモジュラーシンセです。3基のオシレーターとフリーなルーティングが可能なフィルターを備えています。
T-03 モデル
アシッド・ハウスやテクノの代名詞「Roland TB-303 Bassline」をモデリングしたインストゥルメントです。
Blau モデル
「PPG Wave 2.3」をモデリングしたインストゥルメントです。デジタル・オシレーターとアナログ・フィルターの組み合わせを持つハイブリッドサウンドが特徴のウェーブテーブルシンセです。
Bully モデル
Moog Taurusの1・2・3をモデリングしたインストゥルメントです。オルガンペダルスタイルの重厚な響きを持った低域が魅力のシンセ。
Galaxy モデル
「Alesis Andromeda」をモデリングしたインストゥルメントです。アナログシンセながら16ボイスに対応していて、1ボイスあたり2基のオシレーターを搭載するなど複雑な音作りが可能。
SAM モデル
SAM モデルは「Oberheim SEM (Synthesizer Expander Module)」をモデリングしたインストゥルメントです。強力なフィルターユニットが特徴で、リードやベースサウンドに最適。
String Box モデル
「String Boxモデル」は「ARP String Ensemble (Solina)」、「Elka Rhapsody 490」、「Hohner String Performer」、「Roland RS-505 Paraphonic」、「Roland RS-09 Organ/Strings」をモデリングしたストリングスマシンです。キレイなPADだけでなく、荒々しいシンセサウンドも作れます。
Polymorph モデル
Polymorphモデルは「Moog Polymoog」、「Opus 3」、「Rogue」、「Realistic Concertmate MG-1」をモデリングしたインストゥルメントです。金属的なサウンドが得意で独特なデジタルサウンドが鳴らせます。
99 モデル
Yamaha SY99をモデリングしたインストゥルメントです。90年代初頭の16ボイスのシンセサイザーでデジタルフィルターとエフェクトが魅力でした。
DCO-X モデル
DCO-Xは「Roland JX-10」、「Roland JX-3P」、「Roland JX-8P」といった3つのデジタルシンセをモデリングしたインストゥルメントです。
Noir モデル
Noirは「Multimoog」、「Micromoog」、「Moog Prodigy」といった3つのクラシックシンセを組み合わせたインストゥルメントです。
J-60 モデル
J-60は「Roland Juno-60」を基本にしたインストゥルメントです。Junoならではのコーラスサウンドが使えるのが魅力ですね。
VCF3 モデル※Syntronik Deluxeのみ
EMS VCS3をモデリングしたインストゥルメントです。色気のあるモジュレーション、可変幅が柔軟なオシレーターのニュアンスもしっかりサンプリングされています。
Memory-V モデル※Syntronik Deluxeのみ
アナログポリシンセ「Memorimoog」をモデリングしたインストゥルメントです。1つのユニットに6つのMoogを備えたようなパワフルなサウンド、波形の組み合わせによって様々な表情を見せてくれます。
M-Poly モデル※Syntronik Deluxeのみ
KorgのMono/Poly、Polysixをモデリングしたインストゥルメントです。4基のオシレーターを備えたスクエア、パルス・ウィズ、モジュレーションまで丁寧にサンプリングされています。
SH-V モデル※Syntronik Deluxe
RolandのSH-5、SH-2をモデリングしたインストゥルメントです。パキっとした低音やベースが人気でシンセファンク系では欠かせないシンセの一つです。
Modulum モデル※Syntronik Deluxe
modular Moog、EMS VCS3、Alesis Andromedaを元に作られたアナログドラムサウンドメインのインストゥルメントです。
38種類のエフェクトラック
Syntronik2は38種類のエフェクトを搭載、同時に5つまで使用できるスロットが用意されています。どのエフェクトもAmpliTube、T-RackS、SampleTankで培った高品質なエフェクターが収録されています。
シンプルでわかりやすいブラウザー
プリセットも4,000種類以上と豊富。それぞれがシンセの名機からサンプリングされたものをサウンド化しています。ブラウザーもシンプルでわかりやすく、インストゥルメント、カテゴリーでフィルタリング可能。「FAV」ボタンも用意されているので、お気に入りのプリセットもすぐにチェックできます。
システム要件
【Mac】
- macOS10.10以降
- Intel®Core™2 Duo(Intel Core i5を推奨)
- 8GB以上のRAM推奨
- ストレージ(Syntronik 2 CS用 10GB、Syntronik 2 SE 20GB、Syntronik 2 100GB、Syntronik 2 MAX 240GB)
- 64ビットのみ
【Windows】
- Windows7、8、10
- Intel® Core™ 2 Duo or AMD Athlon™ 64 X2以上
- 8GB以上のRAM推奨
- ストレージ(Syntronik 2 CS用 10GB、Syntronik 2 SE 20GB、Syntronik 2 100GB、Syntronik 2 MAX 240GB)
- 64ビットのみ
【プラグインフォーマット】
- Mac:AU、VST2、VST3、AAX
- Windows:VST2、VST3、AAX
販売ショップ・購入ページ
「Syntronik 2」は、
- ビンテージシンセをまとめて入手できるのでコスパが良い
- プリセットが豊富
- エフェクターの音が良い
- プリセットを管理しやすいブラウザー
というのが特徴です。
ラインナップを見てみるとSyntronik MAXに追加されているシンセが好きという方以外は、Syntronik 2でも十分なビンテージシンセが収録されているので物足りなさは感じないと思います。
まずはSyntronik CSで音質やシンセ機能、エフェクトをチェックしてみるのがおすすめです。
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アナログモデリングと言えばArturiaです。音だけでなくハードの電圧や響き、ノイズ感まで再現されているサウンドは説得力があります。
サンプリング技術の高さとモダンなサウンドが特徴のUVIもビンテージ系サウンドライブラリーが充実しています。