KERN Audio「CHECK」は、モノラルで再生された際に打ち消し(位相キャンセル)や音の減衰がどの周波数で発生しているかを把握できるスペクトラル相関アナライザー・モノラル互換性チェックプラグインです。
ステレオ信号の左右の位相関係を表示する一般的なCorrelation Meter(相関メーター)プラグインとは少し異なり、周波数帯域を40バンドに分割してモノラル互換性を確認することが可能。
一般的な相関メーターでは1つの数値(-1〜+1)で全体を評価するため、どの帯域が崩れているか分からない面がありますが、「CHECK」では周波数ごとのモノラル互換性を把握できます。
「CHECK」は無料プラグインとして公開されたので、既にコリレーションメーターを使っている方も是非一度チェックしてみてください。
ダウンロードの詳細はこちらから▽
KERN Audio「CHECK」の特徴

- 40 ERB Band:人間の聴覚特性をシミュレートし、音声を人間の知覚に近い形で表示
- 2048ポイントFFTによる周波数解析で、音のスペクトラムをリアルタイムに表示
- 低音重視のモノラルスコアを表示
- ゼロレイテンシー
- DAW上のプラグインとしての使用に加え、スタンドアロンソフトとしても使用可能
まず、そもそもなぜモノラルチェックが必要なのか?ということを知っておくと、このプラグインの利点が理解できると思います。
モノラルチェックが必要な主な理由は、「ステレオ環境で聞こえていた音が一部の再生機器や特定の環境で消えてしまうことを防ぐため」です。
例えば、一部のクラブや大規模なライブ環境において、低域の位相問題の回避及びフロア全体に均一な音を届けるためにモノラルに設定されていることがあります。(すべての会場ではありません)
このような環境の場合、モノラル互換性を考慮していないトラックを鳴らしても迫力のないスカスカなトラックに聞こえてしまう場合があるため、モノラルチェックは重要。
モノラルチェックをしなかった自身の楽曲が、スカスカにも関わらずクラブで爆音で再生されることを想像するとその怖さが分かると思います。
「CHECK」は、一般的なCorrelation Meterでは確認できない要素がチェックできるスペクトラル相関アナライザーなのでぜひチェックしてみてください。
低音重視のモノラル互換性スコアを表示

マスタートラックまたは適用したい個々のトラックに「CHECK」を立ち上げ、トラックを再生するとGUI左下の「MONO SCORE」が表示されます。
この数値はトラックに低域で位相の相関が低下している場合、低いパーセントが表示され、オレンジ色で警告されます。
一方、位相キャンセルがなく、モノラルにしても崩れにくいトラックを再生した場合は、下記の様にモノラルスコアが高い数値で表示されます▽

問題のある周波数帯域を40バンドで表示

トラックを再生すると、良好な周波数帯域はアナライザーの上のエリア(緑色のエリア)で状態が示され、問題のある周波数帯域は、CAUTION(中間地点のオレンジ色のエリア)や、下のエリア(レッドゾーン)に落ち込みます。
このようなトラックを再生した場合は、「低域の位相キャンセルが検出されました。モノラル再生時に低音が消失する場合があります。」とGUI最下部に表示されるので、問題のある周波数帯域の原因となる要素の修正を検討する必要があります。
補足として「CHECK」では200Hz以下の周波数は、モノラル崩壊が実際に悪影響を及ぼす周波数帯であるため、3倍の重要度で評価されています。
各コントロールセクションの概要

各コントロールセクションの概要は下記の通りです。
MONO SCORE
GUI左下に表示されるパーセンテージでは低音重視の互換性スコアが表示されます。
問題がない場合は、緑色の文字で「MONO SAFE」と表示され、改善を検討する必要がある場合はオレンジ色で「REVIEW MIX」という文字と共にパーセンテージが表示されます。
CORRELATION CURVE画面
GUIの中央のメイン画面は、相関曲線(CORRELATION CURVE)を表示します。40のERB周波数帯域におけるリアルタイムモノラル互換性を把握でき、緑色の線は現在の相関、グレーの線はピークホールドを示します。
メーカーサイドは「0.6以上であれば安全」と推奨しており、0未満が表示された帯域では位相キャンセルが起きていることを示しています。
A/Bボタン
GUI右上の「A/B」ボタンは、異なる設定を保存した2つの状態を瞬時に切り替えて比較できる機能です。
SPEED
ディスプレイの応答速度を調整できます。小さい値では変化を素早く表示し、大きい値では曲線を滑らかにして時間の経過に伴う平均値が表示されます。
FOCUS
低域(LOW)、全域(FULL)、高域(HIGH)の3段階の周波数範囲にズームインできます。
BASS
スコアにおける低周波の強調度を調整できます。100%に設定すると超低音域がスコア全体を支配し、0%に設定するとすべての周波数が均等に扱われます。
ZOOM
ズームの値を上げると、自動的にモノラル互換性が最も悪い周波数領域にディスプレイの焦点を合わせ、問題箇所を特定できます。
MONO / SIDE
MONOのボタンをONにすると出力がモノラルに変換され、打ち消し(キャンセル)をモニタリングできます。
SIDEのボタンをONにすると差分信号のみが出力され、モノラルでの再生時に消えてしまうすべての信号が分離されます。
以上が「CHECK」の主な概要です。
「CHECK」は、モノラル互換性/位相のずれ(キャンセル)を細かくチェックできる便利なツールなので、安定したミックスに仕上げるために活用してみてください。
Correlation Meter搭載のプラグイン
- HOFA-Plugins「4U Goniometer & Korrelator」
- Voxengo「SPAN」(無料)
- Flux::「Stereo Tool v3」(無料)
- NUGEN Audio「Visualizer」(定価$199)

仕様・プラグイン動作条件
macOS macOS 12+, Intel or Apple Silicon
windows Windows 10+, 64-bit (VST3)
DAW any VST3 / AU compatible host
ダウンロードページ
KERN Audio公式サイトで無料配布中です。
現在のところ、期間制限なく無料公開されています。
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