Phil Speiserの「The_Compressor」は、3つの項目に回答することで適切なコンプレッション設定を提案してくれる「MAGIC MODE」を搭載したダイナミクスコンプレッサープラグインです。
コンプレッサーは奥深く、使い始めたばかりの時期はどう設定するのが正解なのか?という疑問を持つ人は多いと思います。
プロエンジニアでも絶え間なくコンプレッサーを追求し続けているのだから当然のことかもしれません。
この「The_Compressor」は、通常のコンプレッサーと同様に自分自身で各設定値を指定することもできますが、マジックモード任せでコンプレッシングの設定をしてもらえるのが最大の特徴です。
「The_Compressor」の特徴
ユーザーインターフェース右側では、従来のコンプレッサーのように、Attack、Release、KNEE、Ratioの設定が可能です。
「MAGIC MODE」ばかりに注目が集まりそうなコンプレッサーですが、AttackとReleaseの設定を波形ビューをドラッグして柔軟に素早く設定できることなど使いやすさも魅力です。
MAGIC MODE
「The_compressor」の最大の特徴とされるマジックモードは、3つの項目それぞれに回答することで適切なコンプレッションを提案してくれるモードです。
1つ目の項目はインプットレベルの指定です。
例えば、「YES -6dB」を選択するとコンプレッサーに入力されたオーディオのレベルが自動的に-6dBに調整されます。
2つ目の項目は、コンプレッサーを適用するトラックの音源ソースの指定です。
VOCAL・DRUM・SYNTH/KEYS・BASS・GUITAR・PERCUSSIONの6種類から選択できます。
3つ目の項目はコンプレッションスタイルの指定です。
SOFT・GENTLE・MODERATE・AGGRESSIVE・PUNCHY・BRICWALLの6種類から指定できます。
それぞれ3つの項目を指定して適用するトラックを再生すると分析が始まります。
分析が終了すると提案されたコンプレッションの設定が反映されます。
「どんなトラックに」「どうしたいか」ということを伝えることでコンプレッサーを適用することができました。
提案された設定値でのサウンドをチェックして、自分が求める音に近づいているかを確認し、変更が必要な場合は各パラメーターを調整していきます。
製品制作者によると、このマジックモードの提案結果は「ほぼ自分で手動設定した設定値か、もしくはそれを超える設定値を提案してくれた」とまで言われています。
マジックモードによる提案は、コンプレッサーの設定に自信がない方だけでなく、コンプレッサーを使いこなしている方にとっても興味深い提案がされると思います。
適用する音源ソースによっては、適用させるのはシンセだが「GUITAR」を選択した方が求める結果に近い場合もあります。
色々と試してみると面白いと思います。
また、全部のトラックに使用するというよりは、バストラックで使用する形で採用するのがいいかもしれないと感じましたが、自身のセッションファイルで試してみてください。
ダウンロードページ
ダウンロードには、philspeiserの公式サイトへの登録が必要です。
公式サイト上では、制作者本人によるTIPS動画も公開されているので是非チェックしてみてください。
仕様・システム要件
【対応OS】
MAC Intel、M1/M2(Apple Silicon ARM CPUネイティブ対応)
Windows
【プラグインフォーマット】
VST3、AAX、AUプラグインをホストできる全てのDAWに対応。
Ableton Live、ProTools、FL Studio、Logic、Garage Band、Cubase、Reaperなどで
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