「Valhalla VintageVerb」は1970年代から80年代に活躍したクラシックなハードウェアのデジタルリバーブをモデリングしたリバーブプラグインです。
コスパ優秀でサウンドクオリティの高さで人気を得ているValhalla DSPのリバーブプラグインの一つですが、「Valhalla VintageVerb」は特に近年のヒップホップやダンスミュージック界隈のプロデューサーから絶大な人気を得ています。
- ボーカルに温かみを加えてトラックとの馴染みを良くしたい
- ピアノやストリングスにアナログ感を加えたい
- デジタルサウンドに温かみを加えたい
セール情報
現在、Valhalla VintageVerbのセールは開催されていません。元々、Valhalla DSPはプラグインを低価格で販売しているためセールをほとんど行わないことで知られています。
セールが開催される際は当サイトとTwitter(@daw_hack)で随時、更新していきます。
Valhalla VintageVerbの価格
Valhalla DSPのプラグインは公式サイトのみで購入可能です。
・Valhalla VintageVerb
【価格】$50
Valhalla VintageVerbデモバージョンのダウンロード
Valhalla VintageVerbはデモ版も用意されいてるので、購入前にお試し可能。自分のイメージに合ったリバーブがかけられるかチェックできます。
デモバージョンは機能は製品版と変わらない内容ですが、45秒ごとにフェードアウト、フェードバックされます。また調整した音のプリセット保存もできないバージョンとなります。
Valhalla VintageVerbの特徴
Valhalla VintageVerbは1970年代、1980年代に多くのアーティストに使用されてきたハードウェアのリバーブをモデルとしたリバーブプラグインです。
22種類(2023年12月現在)のクラシックなデジタルリバーブモードを搭載。3つの年代モードが用意されています。
質感がビンテージな音をテーマにしているため、ルームやプレートなどの一般的なリバーブアルゴリズムも独特の残響音の質感や密度があるのが特徴です。
また、ヴィンテージ感のあるリバーブだけでなく、現代的なサウンドとも相性の良いリバーブカラーも用意されている非常に汎用性の高いリバーブでもあります。
3つ年代感を搭載
Valhalla VintageVerbにはテーマになっている70年代、80年代、そして現代のリバーブカラーが選択可能。曲に合わせて質感が変えられます。
1970s
70年代にインスパイアされたカラーです。プラグイン内でサンプリングレートをダウンサンプリングしてレトロ感のあるスモーキーな残響音が加えられます。
残響音が少し暗めで荒いのでヒップホップやファンク、ジャズ、クラシックなハウスなどのジャンルと相性が良く、現役のプロデューサーの間でも1970sを愛用している人が多いです。
1980s
80年代のデジタルリバーブにインスパイアされたカラーです。ダウンサンプリングは行われていないため、1970sよりも明るい初期反射や残響音の質感があります。
テクノやミニマルなダンストラック、ニューウェーブなどのダンストラックとの相性が良いです。
Now
2つのモードと比べて色付けの内、残響音が特徴。現代的なサウンド、クラブミュージック系のシンセとも相性が良いです。
搭載されているリバーブタイプ
Valhalla VintageVerbには22種類(バージョン4.0.0で2つ追加)のリバーブアルゴリズムを収録しています。
Valhalla DSPのラインナップはValhalla RoomやValhalla Plate、Valhalla Shimmerなど一つのリバーブアルゴリズムをテーマにしたプラグインが多いですが、Valhalla VintageVerbはホールやルーム、チェンバー、スペース、アンビエンス、プレートなど幅広いサイズの残響音が作れるような設計になっています。
- Concert Hall(コンサートホール)
- Bright Hall(ブライトホール)
- Plate (プレート)
- Room(ルーム)
- Chamber(チャンバー)
- Random Space(ランダムスペース)
- Chorus Space(コーラススペース)
- Ambience(アンビエンス)
- Sanctuary(サンクチュアリ)
- Dirty Hall(ダーティホール)
- Dirty Plate(ダーティプレート)
- Smooth Plate(スムースプレート)
- Smooth Room(スムースルーム)
- Smooth Random(スムースランダム)
- Nonlin(ノンリン)
- Chaotic Hall(カオスホール)
- Chaotic Chamber(カオスチャンバー)
- Chaotic Neutral(カオスニュートラル)
- Cathedral(大聖堂)
- Palace(宮殿)
- Chamber1979(チャンバー)※新規追加
- Hall1984(リバーブ)※新規追加
バージョン4.0.0にて新たなリバーブモード追加(2023年12月追記)
2023年12月13日Valhalla DSPからValhalla VintageVerbのアップデートが発表されました。
新たにChamber1979とHall1984というモードの追加と、新たなプリセットが追加されています。
すでにValhallaVintageVerbを所有している場合は 、アップデート用のインストーラーがユーザーアカウントでダウンロードできるので、ログイン後、「PLUGINS & LICENSES」ページで最新のインストーラーをダウンロードしましょう。
Chamber1979
Chamber1979は1970年後半のデジタルリバーブのChamberアルゴリズムからインスピレーションを受けたリバーブモードです。
レトロフューチャーオマージュなリバーブアルゴリズムとして追加されており、1970s、1980sのリバーブカラーでハードウェアの質感を備えたチャンバーリバーブのアルゴリズムをサウンドに適用できます。(リバーブカラーNOWでも使用可能)
Hall1984
Hall1984は1980年代初頭のリバーブハードウェアからインスピレーションを得て作成されたリバーブモードです。
暗い1970sのデジタルホールリバーブ、明るい1980sのホールリバーブ、クリアなNOWのホールリバーブとして、それぞれのリバーブカラーで使用できます。
Paleceに新たなプリセット追加
バージョン4.0.0のアップデートでは、新たなプリセットも追加されています。
プリセットカテゴリのPalece(宮殿)に80年代初頭のデジタルルームシミュレーターをより厳密にエミュレートするプリセットが追加されています。
▼Paleceに追加されたプリセット ※タップすると開きます
- QResque 10m2 Plate
- QResque 10m3 Chamber
- QResque 10m4 Vocal
- QResque 10m5 Church
- QResque 10m5 Hall
- QResque 10m5 Room
- QResque 10m6 Cathedral
- QResque 10m6 Taj
システム環境
【Mac】
- MAC:10.9 / 10.10 / 10.11、MACOS 10.12 / 10.13 / 10.14 / 10.15、BIG SUR、MONTEREY
- AU、VST2.4、VST3、AAXホスト(64ビット)
【Windows】
- WINDOWS:WINDOWS 7/8/10
- VST2.4、VST3、またはAAXホスト(64ビットのみ)
まとめ
Valhalla DSP「Valhalla VintageVerb」は海外の人気プロデューサーやビートメイカーが配信しているYoutubeなどのトラック制作動画などでも度々、Valhalla VintageVerbが使用されているのを目にするくらい世界中のビートメイカーやプロデューサーから評価を得ているリバーブプラグインです。
人気の理由には、
- レトロフューチャーなサウンド作りでわざとらしくない年代感が加えられる
- 生楽器系のインストゥルメントに温かみのある質感が加えられる
- 3つのモード切り替えでサウンドの質感を変えられるので汎用性が高い
- 収録されているリバーブアルゴリズムも充実
- 操作が非常にシンプル
- 何より安い!
という点があると感じます。
CPU負荷も軽くてマシンスペックに自信が無くても導入しやすい上に、狙ったイメージの残響音がしっかりと加えられる点でも幅広いユーザーにとって使いやすいです。
また、他社のハイエンドなリバーブと比べても遜色ない音質を持ちながら価格が安くてコスパが優秀なので、予算が少ない人にも最適。
DAWに付属しているリバーブに加えて「Valhalla VintageVerb」があれば幅広いシーンをカバーできるので、DAW付属のリバーブ以外にリバーブが欲しいと考えている人はValhalla DSPの「Valhalla VintageVerb」をチェックしてみてください!
当サイトで紹介しているリバーブプラグインの記事はこちらでチェックできます。
>> リバーブプラグイン一覧
下記のページではおすすめのリバーブプラグインを特集しているので是非参考にしてみてください。
【画像出典】valhalladsp.com