Techivation「M-Exciter」は、適用したトラックの基音に新たな倍音を加えることで、サウンドに明瞭さと存在感を加えるマスタリンググレードのエンハンサープラグインです。
特に、マスターチャンネルに適用してミックス全体に音楽的かつナチュラルな明るさ&存在感を加えたいときに活躍してくれるプラグインですが、各楽器のトラックに使用して空気感・存在感を加えることも可能。
「なんとなく明瞭さが足りない」と感じるミックスに存在感とブライトさを加えられるプラグインとなっています。
EQなどで高域を無理やり押し上げるのとは違い、対象となるオーディオ信号の基音に「新たな倍音」を生成することで、過度に耳障りな音を加えることなく音楽的な高域を加えられるのが最大の魅力です。
M-Exciterのセール情報
●M-Exciter Intro Sale
【開催ショップ】
Techivation公式サイト
【セール期間】
2025年8月7日~8月20日まで
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M-Exciter
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※為替変動の影響により、掲載時の日本円価格と異なる場合があります。最新の価格はセールページでご確認ください。
M-Exciterの特徴


- オーディオの基音に倍音を加え、明瞭感と存在感を与えるスペクトルプレゼンスエンハンサープラグイン
- 3つのエンハンスタイプ(Airy・Clear・Warm)から選択して倍音の付加が可能
- 任意の周波数帯域の範囲を指定して効果の適用が可能
- エフェクトの効果のみをモニタリングし、効果の程度を確認できるdiffボタン(different)を搭載
- Intensityパラメーターで倍音の密度・強度の調整が可能
- Softnessパラメーターの調整で必要な場合にのみ倍音が追加され、耳障りな高音の抑制が可能
- マスタリング用及び、各楽器用のプリセットを収録
「M-Exciter」は入力されたオーディオを分析し、そのオーディオの基音に新たな倍音を生成&追加することでナチュラルな高域を加えられる効果を持ったプラグインです。
ただ単に倍音を加えるのではなく、搭載されているリアルタイムスペクトルサプレッションエンジンによって追加された「高域のエネルギー」をコントロールし、過剰な処理にならないように動作することも大きな特徴。
クリアかつ音楽的な高域が加わることでミックスに抜けの良い明瞭さを与えてくれます。
適用された高域の倍音のみをdiffボタン(different)でソロモニタリングするとノイズにも似た高域成分が確認できると思います。
これを加えてもいいの?思えてしまうのですが、加わることで明らかに明瞭度が上がります。
ディエッサーで処理すべきでは?と思えてしまうような音ですが、適度に加えることで耳障りにならない高域が加わり、ミックス全体の印象を変えてくれます。
ちなみに、ボーカルトラック単体に適用する際、同社のディエッサープラグイン「M-De-Esser」と「M-Exciter」をどちらを先にチェーンするのが良いのか?という素朴な疑問をメーカーさんに伺ったところ、ディエッサーを先にチェーンすることを推奨してくれました。(素材にもよると思います)
また、単体のトラックにする場合、素材によっては若干のアーティファクトを感じます。
この場合、明瞭さの向上とアーティファクトの両面を考慮しながら細かく調整するのがおすすめ。
まずはデモ版をDLして単体のトラックにも試してみてください▽
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Mix Assist機能が適切な処理を提案


「M-Exciter」にはTechivationプラグインでお馴染みの「Mix Assist機能」が搭載されています。
Mシリーズのプラグインは操作できるノブやパラメーターが多数あるため、扱いが難しいのでは?と感じる方もいるかもしれませんが「Mix Assist機能」があるので初めて使う方でも簡単に使いこなせます。
適用したトラックを再生し、Mix Assistのボタンをクリックすると適用するオーディオに対して適切な処理を提案・設定してくれるため、あとは各パラメーターを微調整するだけ。
この「M-Exciter」の場合、AIが提案してくれた設定のまま使っても良いですが制作している楽曲や目的に合わせて調整するべきだと感じます。
「M-Exciter」を使いこなして更に良いミックスに仕上げるためにも、各パラメーターの概要を知っておくのが重要。
各パラメーターの概要は下記の通りです。
コントロールパネルの概要


「M-Exciter」の主なコントロールパラメーターの概要は下記の通りです。画像左上の項目から反時計回りに記載します。
On/off switch
専用のバイパス/オン コントロールを使用すると、DAW から直接切り替える場合とは異なり、クリック音やアーティファクトなしでエフェクトを有効化またはバイパスできます。
Input peak level
入力レベルが表示されます。
Quality(Oversampling)
状況によって適したオーバーサンプリングを選択できます。高いオーバーサンプリングレートを適用すると多くの処理リソースが必要となり、PC/MACの負荷が高まります。
Excite(Excitement control)
「Excite」は、選択した周波数帯域における倍音のブースト量を町営できます。値が高いほどトラックの存在感と明るさが増加。
0.0dBに設定した状態でも倍音が生成されますがブーストはされない状態です。
Input level meter
入力メーターには信号の処理前のオーディオレベルが確認できます。
Mix assist
「Mix Assist」ボタンを押すと入力信号を析し、最適な設定値を提案してくれます。
キャプチャする際は、楽曲が一番盛り上がる箇所(音が多い箇所)を再生することを最適な結果が得られると推奨されています。
Intensity
「Intensity」は、指定した周波数範囲で生成される倍音の強度を調整できます。
Frequency range
倍音が追加される周波数範囲を指定できます。
LR | MS Modes
Left-Right / Mid-Sideセクションでは、LR(左右)モードとMS(ミッドサイド)モードの切り替えが可能です。
LRモードではチャンネルは独立して処理され、MSモードではステレオバランスが維持されます。
Diff button
「Diff」ボタンを押すと加わった倍音成分のみをモニタリングできます。
Output control
「Output」のパラメーターセクションでは処理された信号に適用されるクリーンゲインの量を調整できます。
LR-MS Amount
Left-Right/Mid-SideセクションのLR(左右)のバランスを指定できます。
Harmonics modes
「Harmonics modes」では追加される倍音の特性を3つのモードから選択できます。
※この後に記載する項目でモードについて触れます。
Softness
「Softness」では、指定した周波数帯域に追加されるエネルギー量を調整できます。
(倍音の動的スペクトル抑制の相対的な閾値を設定)
Display range
スペクトラルビジュアライザーで、入力された信号(金色のライン)と追加された成分(緑色のライン)が確認できます。
Output level meter
信号の処理後のオーディオレベルが表示されます。
Dry/wet mix
Mix量を調整することで処理された信号と元の信号をブレンドし、並列処理で効果を適用できます。
Output peak level
アウトプットレベルのピーク値が表示されます。
Plug-in menu
プリセットメニューの表示やUIサイズの変更など各種設定ができます。
A/B comparison
Techivationのほぼすべてのプラグインに搭載されているA/Bボタンが搭載されています。
2つの設定を素早く聴き比べることが可能。
A/Bボタンの下に記載されている「Copy A to B」と「Copy B to A」機能を活用すると微細な調整・変更を行う際の聴き比べに便利です。
主要セクションの概要


「M-Exciter」の特に重要なセクションは下記の6つ。まずはこの項目を押さえておくのがおすすめです。
Harmonics modesの選択


UI中央のHarmonics modesの項目で「Airy」「Clear」「Warm」からキャラクターを選択します。各モードの特徴は下記の通り。
- Airy:繊細に倍音が付加され、息遣いのような質感を求める場合に適したモード
- Warm:より力強く倍音が付加され、効果をはっきりと求める場合に適したモード
- Clear:AiryとWarmのバランスをとった中間的なモード
周波数範囲の指定


「Frequency range」のスライダーで倍音が追加される周波数範囲を指定します。
よりエネルギーが必要だと感じる周波数範囲を選択することで強化できます。
Intensityパラメーターで倍音の強度・密度調整


Intensityパラメーターのパーセンテージを上げると、より濃密かつ豊かな倍音が生成・付加され、強度を下げた場合は繊細な効果が加わります。
Exciteフェーダーで倍音の強度を決める


UI中央に配置されている「Excite」のコントロールスライダーでは倍音の存在感・躍動感の調整が可能です。
倍音をどの程度ブーストするかを調整でき、加わった倍音成分はスペクトルビジュアライザー上の緑色のラインで表示されます。
金色のラインは元のオーディオの信号の値です。
Softnessで必要な場合にのみ追加されるように設定


Softnessは、加わる倍音が耳障りなものにならないように調整するパラメーターで、選択した周波数帯域に加わるエネルギー量をコントロールできます。
必要な場合にのみ追加されるように設定できるパラメーターで、Exciteフェーダーで強度を調整しながらSoftness量を調整してバランスを取るのがよいと思います。
調整時はdiffボタンをONにして加わった倍音成分のみをモニタリングしながら調整するのがおすすめです。
Mix Assist


前項で少し触れましたが、トラックを再生し「Mix Assistボタン」をクリックすると、自動的に最適な設定を提案してくれます。
提案された設定値のサウンドを「内蔵ON/OFFボタン」を切り替えながら確認し、過度に処理されている場合は「Excite」「Intensity」「Softness」のパラメーターを調整していきます。
この時にdiffボタンを押してソロモニタリングしながら調整するのが重要です。
各種トラック別のプリセットも収録


「M-Exciter」にはMix Assist機能が搭載されているため、使用するトラックに合わせて適切な設定を提案してくれますが、メーカーが予め用意した16種類のプリセットも用意されています。
マスタリング用のプリセットはもちろん、ボーカル、ダイアローグ用を始め、キック、スネア、ベース、ギターなど各楽器用のプリセットも収録。
メーカー自身がセッティングしたプリセットをチェックするとどのように活用するのが良いかかを更に理解できるのでおすすめです。
- Bass Presence
- Bright Snares
- Bright Vocal
- Dialogue Life
- Drum Buss Details
- Guitar Presence
- Harmonics Only
- Kick Impact
- Mastering Preset 1
- Mastering Preset 2
- Mastering Preset 3
- Mastering Preset 4
- Mild Touch
- Super Bright
- Vocal Air
- Vocal Presence
また、楽曲やイメージするサウンドによって処理の方法は自由ですが、ボーカルエフェクトチェーンを組む際は、先述した通りディエッサーを先にインサートし、後段に「M-Exciter」を適用するというチェーンを試してみてください。
まとめ
「M-Exciter」は、不自然な高域を加えるのではなく、ナチュラルで耳障りではない高域を加えられるのが大きな特徴。
これまで「なんとなく曇った印象だからEQでハイを上げよう」というような調整を行ったことがあるのなら「M-Exciter」を一度使ってみると大きな差を感じられると思います。
ハーシュネスを押さえながらも明るさと存在感が加わり、トランジェントが損なわれないように処理されることも魅力。
最終的なミックスの仕上げ作業を始め、バスの処理、単体のトラックでも使用できます。
デモ版が試用できるので是非まずは使ってみるのがおすすめです▽
>> デモ版のダウンロードはこちらから
仕様・プラグイン動作条件
Windows
7 and up as 64-bit VST and VST3, and 64-bit AAX (PT11 and up).
Mac OS
10.15 (Catalina) and higher as VST, VST3, AU, and AAX. Intel processors, and Apple Silicon Chips.
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