Boz Digital Labs社の「Pan Knob」はヘッドフォン環境でも自然なパンニングをサポートするために作られたプラグインです。
楽曲内で各楽器を左右に配置するパンニングは、曲の広がりや音抜けを調整する上でも重要な要素です。
近年ではワイドな音像が好まれているため、ステレオイメージャー系プラグインも多く登場していますが、使い方によっては広がりすぎて音にパンチが無くなったり、ヘッドフォンで聞くと自然環境では起こり得ない音像になってしまう、ということがあります。
「Pan Knob」はヘッドフォン環境で聞いても自然なパンニングが再現可能。
ヘッドフォンで音楽を聞くことが多い世代を意識したパンニングにこだわりたい方におすすめです。
- ヘッドホンでミックスをしている方
- ヘッドフォン環境では不自然に聞こえてしまうDAWのPAN設定の問題を解決したい
- パンニングのバランスで悩んでいる方
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「Pan Knob」の特徴
▼下記の動画では、DAWに搭載されている従来のPANを使用した場合と、「Pan Knob」を使用した場合を比較しています。
※「Pan Knob」は現在、2.0バージョンへアップグレードされています。「Pan Knob」ユーザーは無償アップデートできます。
「Pan Knob」はBoz Digital Labs社独自のパンニングアルゴリズムを取り入れた「ヘッドフォン環境で良い音を提供する」といったテーマのパンニングコントロール系のプラグインです。
近年のユーザーのリスニング環境はモニタースピーカーではなくイヤフォン、ヘッドフォン環境が多くなっており、DAWに搭載されているPANを使った従来のパンニングだと不自然な形になってしまうことが多いです。
例えば、周波数の違う楽器が左右に振られている時にヘッドフォンは左右がはっきりと聞き分けられてしまうため、聴感上だと偏った印象になっていることがありますよね。
「Pan Knob」は従来のパンニングのようにすべての周波数を左右にコントロールするのではなく、低域を指定してパンニングのバランスを調整、自然な広がりでヘッドフォンで聴いても違和感なく聴けるように調整できます。
また、ルームシミュレーションは行われないのでモノラルのミックスでも影響を与えずに調整可能です。
使い方は簡単で、ステレオトラックのバランス、パンの種類を選択、パンニングを避けたい低域の周波数を調整してノブをいじるだけ、最大120%まで左右に振ることができます。
- MODE:ステレオの種類を調整(BALANCEは左右に振った時に逆のチャンネルを下げるように働きミックスさせないないモード、PANは振った逆の音をミックスするモード)
- LAW:左右にパンニングした時の音量を調整
- X OVER:指定した周波数より下の周波数を定位させておける
- スワップ:音を左右反転
使い方はこちらの動画がわかりやすいです。
Boz Digital Labs社の「Pan Knob」はシンプルながらかゆい所に手が届くという印象で、ヘッドフォン環境に着目した従来のステレオイメージャーとは違った自然な仕上がりが得られるプラグインだと感じました。
シンプルな分、誰でも使いやすく、変化が実感できるプラグインというのはミックスで重宝します。
ミックスのパンニングで感じる違和感を解消してくれて、さらに現代のリスニング環境に適したパンニングを提供してくれるのは、かなり魅力。しかもシンプルな分、低負荷ということもありマシンパワーに負担が少ないのもGOODです!
プラグイン仕様
【対応プラグインフォーマット】
- Mac: AAX、AU、RTAS、VST、VST3
- Windows: AAX、RTAS、VST、VST3
まとめ
近年のユーザーはスマホにイヤフォン、ヘッドフォンで聴く人も多いですし、DTMerも製作時にヘッドフォンで作ることが多く、パンニングによって楽曲の印象は違ってきます。
複合的なマルチエフェクトプラグインは便利ですが、「Pan Knob」のように一つの機能に特化したプラグインは効果もしっかり感じられるので、DTM初心者にも実はおすすめ。
楽曲のパンニングで悩んでいる人、ヘッドフォン環境で自然な広がりを作りたい人はチェックしてみてください!
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