SoliderSoundから新たにリリースされた「S Doubler」は、ボーカルを始め、楽器などの各トラックにワイド感と奥行きを与えられるダブラープラグインです。
プラグインの名称にもあるようにダブラーとしての役割が強いですが、メーカー側からはミックス全体への使用も推されているのでステレオイメージャーとしての役割で使用することも可能。
ですがやはりボーカルやギター、シンセなど各個別トラックへ使用するダブラーとしての使用頻度が高くなると思います。
ちなみに「SoliderSound」というメーカーは、クオリティの高いプラグインを数多くリリースしているTechivationによって設立されたブランドで、プラグインのUIもTechivationのプラグインと非常に似た仕様になっています。
「S Doubler」の特徴
- コーラスやアンサンブルエフェクトのサウンド特性をシミュレート
- 個々のトラック、ミックス全体に厚みとワイド感(幅)を付加
- ボーカルに存在感を加えられる
- モノラル音源からステレオ信号を作成
- ギター、シンセ、キーボードの存在感を向上させ、サウンドに広がりを与える
「S Doubler」は主にボーカルなど個別のトラックに使用し、トラックに幅と深さを追加できるプラグインです。
音の近接性による心理音響効果(psycho-acoustic effects)を再現し、ミックスに立体感を生み出してくれます。
「Spread」と「Distance」の調整により、元となるボーカル(トラック)から4つのダブリングがサウンドステージに配置され、ワイド感や奥行きを与えられます。
Techivationのプラグインと同様、操作が非常に簡単です!
微細な調整も大胆なステレオエフェクトも可能
「S Doubler」は、ボーカルに少しのワイド感と奥行きを与えたいときはもちろん、大胆なステレオエフェクトを適用したいときにも活用できます。
各楽器に立体感を加えたいときなど、ミックス全体に立体感や臨場感が足りないと感じたときには是非使ってみてください。
各パラメーターの役割・機能について
Spread
ダブリング効果のステレオ幅を調整できます。
Spreadの値が高いほどパンの幅が広くなり、ダブラー間のバリエーションが強くなります。
Distance
ダブラーの音の距離感を調整できます。リアルな奥行き感を追加可能。
Tone
ダブラーのサウンドに適用されるティルトEQを調整できます。
Frequency Range
ダブリング効果を適用するレンジを指定します。
Level
元の信号への影響を与えずにダブラーサウンドの音量を調整できます。
Built-in On/off
内臓されているオン/オフスイッチは、サウンドのクリックを回避できるのでオートメーション処理に特に便利です。
Undo/redo
アンドゥ&リドゥオプションが搭載されています。
Mid/Side Processing
ステレオトラックのMIDとSIDEの周波数間でプラグインの効果のバランスを調整できます。
Scalable GUI
GUIのサイズを80%~150%の間で変更できます。
Enable Dry Signal
「S Doubler」をセンド使用する場合は、元のオーディオをミュートします。
ドライ信号の出力を有効にすると、「S Doubler」はダブラーのサウンドに対してトランジェントベースのダッキングを適用します。
プラグイン仕様・システム要件
OS
Windows: Windows 7 またはそれ以上
Mac: macOS High Sierra (10.13) 以上
Intel, M1 & M2 chip対応
Plugin Formats
VST, VST3, AU, and AAX 32-bit and 64-bit
ダウンロードページ
SoliderSound公式サイトへの登録で無料ダウンロードが可能です。
SoliderSoundには、「S Doubler」以外にもリズミックエンヴェロープジェネレータープラグイン「S Pulser」も無料配布しています。こちらも是非体験してみてください。
「S Doubler」
>> ダウンロードページはこちらから